あの年の流行り病は、そりゃあ酷いもんでしたよ。
2年前の時も酷かったですが…あの年はねえ、村中が死体で溢れて。
皆、次は自分の番かと、怯えながら暮らしとりました。
子供を亡くした親は、酷く嘆いとりましたが、親を亡くした子供はもっと悲惨でしたよ。
大人がいなけりゃあ、子供だけで生きていけるもんじゃありませんわ。
病に捕り付かれるのは、時間の問題ですからねえ。
私らの村でも、流行り病で死んだ者は、焼くのが決まりでした。
神父様は、ひどくお嘆きになりまして…
教えに法った葬儀もあげられないと、申されましてね。
ええ、真面目な方でしたよ、慈悲深い方でして…随分と、流行り病を憎んどりました。
身の回りのお世話としていたシスターが、病で亡くなりましてね。
それからですかねえ…神父様は教会に篭っては、一心にお祈りをしとりました。
そんな折でしたなあ、村の夫婦が流行り病で死にましてね。
娘が居りましたですよ。
確か、上の娘が15、下の子はまだ11歳でしたなあ。
姉の方は、器量良しの働きもんでね、妹の面倒もよく見とりました。
若い衆の中には、姉の方を是非嫁に…なんて者も多かったですよ。
ただ、両親を亡くして幼い娘二人ですからねえ…いずれは…と皆思っとりました。
気の毒な話ですが…皆、自分のことで精一杯でしたからねえ。
皆、一月は持たんと思っとりました。
けど、三ヶ月を過ぎても、二人とも元気にしとりまして。
今考えれば、頑張っとったんでしょうなあ…
病は残酷ですが、人間はもっと残酷ですわ。
誰かが、言い出したんでしょうな、魔女が流行り病を撒き散らしとると。
病に掛からん二人は、魔女だなんてね。
皆、病に怯えとりましたよ、助かりたい一心でねえ…
ある晩に、神父様が村の男衆を集めましてね。
魔女を捕えるなんて言い出しました。
反対なんてありゃあしませんよ。
病から逃れられるなら何でもするって、そう思っとりました。
もちろん、私も含めてですが…
けど、あの時の神父様は…そりゃあ恐ろしい顔をしとりました。
私は、神父様が村に来た時から、知っとりましたが、あんな恐ろしい顔の神父様は、見たことありませんでしたわ。
その後は、男衆と娘の家に押しかけましてね。
姉妹を捕えると、教会に連れていく様に言いました。
二人とも、ひどく怯えとりましてねえ。
下の子が泣き出しそうなのを、上の娘が大丈夫、大丈夫と慰めておりましたよ。
教会に着くと、神父様のいいつけで、下の子を別室に移しました。
随分と泣いて暴れましたが、大人の男が数人ががりですからねえ。
礼拝堂には、上の娘だけが残りました。
神父様は、そこで初めて娘に魔女の事を問い質しました。
娘は顔を青くして、否定しとりました。
そりゃあそうでしょう、魔女となれば死罪ですからねえ。
神父様は、いっそう厳しく問い詰めまして。
お前は魔女だろう、悪魔と契ったのだろうとね。
今は、魔女の取調べに、色々と道具も使うようですが、あの村にはそんなもの、ありゃしませんからねえ。
娘が認めないとなると、神父様は娘の服を脱がせるよう言いました。
なんでも、魔女の身体にはしるしがあるとか。
服を脱がせるといっても、なにしろ年頃の娘ですからねえ。
抵抗する娘を、男たちが力尽くでひん剥いたもんだから、服もボロボロになっちまいまして。
男衆は、村でも評判の器量良しの娘が肌を露にしているのを見て、明らかに興奮していましたよ。
娘は、体中を男衆に調べられましてね、どさくさに紛れて乳房に触ってる男もいました。
悪魔と契った証拠を調べると、下の毛を剃って奥まで調べましてね。
さすがに娘は泣いとりましたが、男衆はわれ先にと食い入る様に覗いとりました。
結局、娘はまだ処女だったんですがね。
神父様は、それも我々をたぶらかす魔術だと言われまして。
結局、娘は庭の池に沈められる事となりましたよ。
魔女ってのは、水に沈まないとかでね。
おもしを付けて、浮いたら魔女、沈んだら人間だとか。
ええ、結局どちらにしても、助からないって事ですわ。
まあ、酷い話ですが、男衆も興奮しとりましてね。
中には、あからさまに下のモノを、おっ立ててる者もおりました。
娘は、助けてと泣きながら、池に放り込まれましてね。
しばらく経って引き上げられましたが、もう冷たくなっとりました。
娘は、人間だったとして、一旦庭に捨ておかれました。
娘の死体もそのままに、だったら魔女は妹の方だと。
ええ、狂っていたと思いますよ。
病の恐怖と怒りを、まだ幼い少女のぶつけて嬲り殺したんですから。
男衆は教会に戻っていきましたが、いくらかの若い衆が外に残りました。
日頃、娘の事を気にしていた若い者ですわ。
若い衆はしばらく娘の死体を囲んで眺めとりましたが、一人が娘の身体に触れると、われ先に娘に群がりました。
まるで、死肉に集まる狼のようでしたわ。
横たわる娘の脚を開いては、奪い合うように交わり始めまして。
中には、まだ女を知らんような少年までね。
乳房を掴んで交わりながら、何回も何回も…
ええ、私もその中の一人でした。
娘の身体は冷たくなっとりましたが、乳房は張りもあって…
処女のまま死んだあそこは、まるで生きてるように締め付けてね。
夢中になって交わってるうちに、気が付いたら達してましたよ。
若い衆は収まりもつかず、交わっていましたが、私は一旦教会の戻る事にしました。
そこでは、妹の方の審問が始まっとりました。
神父様は、姉の時よりも恐ろしい顔で、妹の方を問い詰めておりました。
ただ、妹は帰して帰してと泣くばかりでねえ。
神父様の言うことにも、怯えるばかりでした。
そりゃあ、まだ子供ですよ。
悪魔と交わったかとか、悪魔の精を受けたかだの。
多分、言ってる意味も解からなかったでしょう。
結局、姉と同じに身体を調べる事になりましてね。
暴れはしませんでしたよ、泣きながら男衆に服を脱がされましてね。
しゃくりあげる幼い子が、男衆に脱がされていくのは、なんとも背徳的でした。
まだ子供だと思っとりましたが、胸の先が突き出すように膨らみかけておりまして。
少女になりかけている身体を、男衆が囲んでおりました。
男衆はまだ小さな身体をテーブルに抑えまして、いやいやと首を振る少女の身体をゆっくりと調べていきました。
子供でも女でもない少女に、男衆は興味を持ってね。
姉の時とは違って、もう皆堂々と少女の身体を弄りまわしておりました。
脚を開かれた時は、さすがに抵抗しましたが、所詮子供の力ですからねえ。
男衆が覗き込むと、こちらはまだ子供のようでね。
まだ、毛も生えちゃいませんでした。
当然、まだ処女でしたよ。
でも、今度は神父様より先に、ある男が声を上げました。
この魔女め!俺たちをたぶらかすつもりだな!お前が処女か俺が試してやる!
男は自分のモノを取り出すと、小さな身体に無理矢理ねじ込んでいきました。
すごい悲鳴でしたよ、泣きじゃくりながら脚をばたつかせてね。
そうでしょう、本当なら男と交わるような年じゃありませんよ。
悲惨な光景でしたがね、そんときゃ、皆とりつかれたように、見入っててね。
まるで、小さな身体が押しつぶされそうでした。
すると、今度は我慢しきれなくなった男が、小さな口に自分のモノを咥えさせてましてね。
こうなると、抑えは効きませんよ。
大の男が、幼い少女を代わる代わる犯してねえ。
それこそ、憑かれたように、魔女め!魔女め!と…
ありゃあ、自分に言い聞かせてたんでしょうなあ、この子は魔女なんだと。
あの子は身体中を嬲られましてね、もう悲鳴も上げられなくなってましたよ。
寝かしておくと、他の男の手が届かないのでね、仰向けの男に乗せて下から犯したまま、小さな口や尖った胸、手まで使いましたよ。
もう、放心しとりましてね、生きているのが不思議なくらいでした。
そうしたら、男が少女の首に縄を掛けまして。
神父様が十字を切るのに合わせて、細っこい首を絞め上げました。
まだ覚えとりますよ、つぶらな目を大きく見開いてね。
口を開いて息を吸おうとしましたが、縄は食い込むほどに絞め付けてましたからねえ。
すぐに、身体を痙攣させて死んじまいました。
あっけなかったですねえ、まるで鶏みたいでしたよ。
神父様は、あの子が死んだのを確認して、魔女の亡骸を燃やすようにと言いつけますと、疲れていらしたのか、ふらふらと自室に戻られました。
残った男衆で、妹の死体を運び出しましたらね。
外では、若い衆がまだ姉の死体と交わっとりました。
教会から出てきた年配の男衆と目が合うと、ばつの悪そうな顔をしていましたが。
その目はすぐに、妹の死体に吸い寄せられてましたよ。
ええ、あとは暗黙の了解です。
若い衆は、妹の方の死体をむさぼり始めました。
まだ年若い彼らからすりゃあ、まだ幼い少女の身体は、さぞ魅力的だったでしょう。
一方、年配の男衆は姉の方をね。
こちらは、いかにも年頃の娘でしたから。
まるで、きれいな人形が犯されとるみたいでした。
二人の身体が、力無く揺れていてね。
皆、夢中になって代わる代わるに、幼い少女と年頃の娘を抱いて。
まだ細い身体と娘らしい乳房を、比べたりしとりました。
夜が明けた頃、ようやく二人は荼毘に伏されましてね。
男衆も目が覚めたんでしょうなあ。
複雑な顔で…今更恐ろしくなったのか、震えてる者もおりまして。
皆、口をつぐんで家に帰って行きました。
それからですか…
まずは、十日も経たずに神父様が亡くなりました。
ええ、流行り病ですよ。
その後は、瞬く間に病が広まりましてね。
半月も経つ頃には、村人の半分が死にました。
そのころになって、誰ともなく魔女の呪いだと言い始めまして。
私は、恐ろしくなって、着のままで村を逃げ出しました。
それから、この街に着いた後に村がなくなったと聞いて、ずっと怯えておりました。
結局、今になってこの通りですよ。
手も足も石のようで、もう話すのも…疲れました。
私の話は、これで終わりです。
きっと、地獄に落ちるでしょうなあ。
もし、あの村の近くに寄ったなら。
あの姉妹に、墓と祈りをあげてやってもらえませんか。
ええ、今更ですが、それが私の遺言です。