まれに見る程の大きな嵐は、三日三晩に渡って唸りを上げていた。
嵐にあっては漁に出る事は出来ないが、時として嵐はこの小さな島に贈り物を運んでくれる事もある。
それは、木箱に詰められた織物や香辛料、稀に金貨が流れ着く事もある。
島の長老によれば、そのほとんどは「いんぐらんど」という国のものであるらしいが、僕にとってはどうでも良い事で。
小さな船で魚を捕る事しか知らない僕にとって、それらはとても有難い、海からの贈り物であった。
嵐の過ぎた朝、僕は浜辺を歩いていた。
きらめく波に照らされて、やはり多くの贈り物が浜へと打ち上げられている。
いや、多すぎる、あの大嵐とはいえ今回の「贈り物」はあまりに多すぎた。
木箱に樽、大小様々な木片、そして…人間。
流れ着いた人達は、誰も彼もが既に息をしていなかった。
この島では見る事のない、白い肌の人達。
着ているものは金糸の刺繍が入った華美なものばかりで、高価そうな指輪等も身に付けていた。
屍体を放っておけば、海が腐ってしまう。
僕は流れ着いた彼等を埋めることにしたが、その前にその華美な服や指輪を貰い受ける事とした。
何人かの屍を処分したところで、僕は一際小さな屍に気が付いた。
僕よりも幾らか年下と思われる少女、おそらくは12歳くらいだろうか。
陽を浴びてきらきらと光る、金糸の様な髪が印象的だった。
彼女の胸元には、これもまた眩いばかりの十字架が下がっていた。
この十字架も貰い受けようと、少女の胸元に手を伸ばした瞬間、少女がふと眼を開いた。
僕は、はっと息をのみ、心臓が跳ね上がるのを感じた。
屍と思っていた少女が、急に動いた事もあるだろう。
でもそれ以上に衝撃的であったのは、その瞳だった。
まるで深い海の様に青いその色、僕は吸い込まれる様に視線を外す事が出来なかった。
彼女はその瞳に僕を写したまま、弱々しく息を吐くと、白魚の様に細い指を僕に伸ばそうをした。
けれどその指は僕に届かないまま、とさりと砂に落ちると、彼女はゆっくりと青い瞳を閉じてしまった。
僕は、しばらく少女の顔を見つめていたが、その青い瞳を再び開く事は無かった。
僕は得も知れない喪失感に襲われていた。
まるで、大切にしていた宝物の真珠を無くしてしまったかの様で。
名も知らず、僅かの間に視線を合わせただけの少女を、僕の所有物にしたいとはっきりと感じていた。
頬に手をあてても、彼女は瞳を開ける事はなく、その温かさは急速に失われつつある。
彼女の身体を包んでいる水色のドレスは、びっしょりと濡れてその華奢な身体に貼り付き、小振りな胸の膨らみをはっきりと現わしている。
ドレスの上から、彼女の慎ましやかな胸に触れる。
掌に収まってしまう程の膨らみに鼓動は感じない。
対して、少し硬めのその膨らみに、僕の鼓動は激しく高鳴って、股間の物はまるで銛の様に硬くなっていた。
今すぐ、彼女が腐り果ててしまう前に、彼女を僕の物にしたい。
ドレスの襟に手を掛け、乱暴に引き剥いだ。
上等な布がびりりと悲鳴を上げ、小振りな乳房がふるりと揺れた。
眩しいほどに白い肌、彼女のは純白の貝から生まれたのではないかと思う程に美しかった。
慎ましくもはっきりとした膨らみ、その先端は薄紅色の珊瑚をあしらったかの様に色付いて。
幼さ故であろうか、頂きの乳首は埋もれたままであったが、乳輪自体はぷっくりと膨れ上がっている。
島の少女達の褐色の肌なら見慣れている。
けれども少女の真珠の様な乳房は、僕を獰猛な獣の様に掻き立てた。
掌に収まってしまう程の乳房を掴んで、薄紅の先端にむしゃぶりついた。
成長を止めてしまった膨らみかけの乳房は、指を押し返すように張り詰めて、幼さ故の固さを感じる。
青い果実の様な乳房から、細い首、鎖骨、肉付きの薄い肋を通って、小さな臍の窪みまで、幼い身体を貪った。
薄い胸に耳をあてても、やはり少女の鼓動は聞こえない。
なのに、何故か僕の鼓動は、どうしようもなく昂ってしまうのだ。
ドレスのスカートを引き上げて、ドロワーズを脱がす。
少女の腰は未発達で、くびれも目立たない造りであった。
小さな尻も、肉付きの薄い脚も、やはり白く輝いている。
僕は、少女の細い脚を掴むと、ゆっくりと広げていった。
御世辞にも行儀の良いとは言えない恰好。
そして、産毛すら生えていない、つるりとした恥丘の下には、ぴたりと閉じた二枚貝の縦すじがあった。
少女がもし生きていたなら、きっと恥ずかしさのあまり、あの青い瞳を涙で濡らして脚を閉じてしまうだろう。
けれども、今の少女に抗う術はない、僕のなすがままに大切な部分を晒すしかない。
決して開いてはいけない筈の、幼い少女の閉じた貝。
ぷっくりとした白い陰唇を、僕は指でくちりと開く。
真新しい魚の臓物の色、未発達な襞のその奥に、小指の先程の処女孔が見える。
これ以上は、我慢する事は出来なかった。
彼女の細い脚を抱える様にすると、小さな割れ目を押し開いて、痛い程に勃起した陰茎を突き付ける。
小さな窄まりに鈴口が触れただけで、痺れる様な快感が走る。
これから、この少女を犯す。
僕の為すがままになっている、屍の少女を犯す。
ぷっくりとした白い割れ目の奥まで、の幼い身体の胎内を僕のものとするのだ。
獲物の魚を貫く銛の様に、僕は硬く熱を持った陰茎を、一気に突き入れた。
ずくんと少女の孔を貫く感触。
狭くで固い秘洞をこじ開けて、未成熟な性器を蹂躙した悦び。
…うあっ……
腰から頭の先まで、稲妻の様な快感が走り抜け、僕は情けない声を漏らしていた。
いや、漏らしていたのは声だけでなく。
僕は自覚も無いままに、少女の胎内へと熱い子種を放っていた。
ひくひくと腰が疼き、じわりと後追いに射精の快感が湧き上がる。
下半身に目を向けると、小さな割れ目をこじ開けて、褐色の陰茎が突き立てられている。
子種を吐き出してなお、僕の陰茎は硬く勃ったままであった。
僕はそのまま、獣欲の命ずるままに、少女の胎内を犯す。
肉付きの薄い未発達な腰に、激しく腰を叩き付ける。
ぢゅぷんぢゅぷんと、先ほど吐き出した子種が淫猥な水音をたてて、少女の割れ目で泡立っている。
少女の膣奥浅く、深く突き入れれば容易く子宮口に当たってしまう。
それでも、僕は容赦も無しに、力付くに奥の奥まで突き入れる。
もし少女に生命があったのなら、きっと耐え難い痛みに泣き出して悲鳴を上げるだろう。
けれども、冷たくなってしまった少女は、僕のこの獣欲を受け止める他はない。
がくがくと小さな身体を揺さぶられて、細い脚が力無く揺れている。
僕はもう一度、あの青い瞳が見たかった。
けれども、どんなに激しく犯しても、もう彼女は瞳を開く事は無い。
ぢゅぷぢゅぷと、腰を突き入れながら、膨らみかけの白い乳房を見る。
ふるふるを揺れる小さな乳房を、力任せに握ると弾力のある乳房が掌の中で形を変える。
腰が疼く、陰嚢の奥から欲望の塊がせり上がる。
もう、射精する事しか考えられない。
ぢゅくんと、少女の胎奥まで陰茎を突き入れる。
幼い子宮口を押し上げたまま、僕の鈴口は一気に子種を噴き上げた。
生命を失ってしまった少女の子宮に、熱く滾った生命の源を注ぎ込む。
びゅくびゅくと陰嚢が戦慄いて、溢れる子種が止まらない。
少女が孕むに余りある子種を掃出しても、少女の子宮が生命を宿す事はない。
それでも僕は、華奢な少女を抱きしめて。
何度も何度も、その幼い身体を犯しては、決して孕む事ない胎奥へと子種を吐き出していた。
結局のところ、一昼夜に渡って僕は少女と共にしていた。
そして、夜が明けると僕は少女の屍を丸木舟に乗せて、海に返す事とした。
名残惜しくはあったけれど、あの美しい少女が朽ち果てるのを見たくは無かったし、他の屍と一緒に埋める気にもならなかった。
丸木舟が水平線に見えなくなるまで見送って、僕は十字架の首飾りをしまいこんだ。
少女が身に付けていた十字架の首飾り。
今でも、この首飾を見ると思い出す。
あの深く青い瞳と、眩しい白い肌、白貝の様に美しかった少女の事を。