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戦火の生贄
戦場での陵辱劇をテーマにした小説を中心にしています。※18歳未満は閲覧禁止
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戦場の蟲


 騎兵に両翼を押さえられ、サラセンの誇りであった筈のアンサール兵団が追い込まれていた。
 後方は山に塞がれ、正面からは主力の歩兵団に攻め立てられ。
 理想的とも言って良い包囲網に、サラセンの兵団はもはや風前の灯となり。
 中には武器を捨て降伏を叫ぶ兵士もいたが、包囲した兵達は容赦なく矢を浴びせ屍の山を築き上げる。
「へへ…流石はアンタの作戦だ、どうやら奴等もこれでお終いだな」
 本陣で指揮を取っていた騎士が、勝敗の決した戦場を前に笑みを浮かべた。
「…追い詰められた兵は何をするか分からぬもの、慎重にそして容赦なく皆殺しに……」
 ローブの奥から呻くような声が漏れる、潰れしゃがれた全てを呪い殺すかの様な声に、騎士の顔から笑みが消えた。
「あ、ああ…その通りだな、おい貴様ら!気を抜くな、じっくりと包囲を縮めて奴等を絞め殺せ!」
 ローブの男は追い詰められた兵士等が殺戮される様をじっと見つめていた。
 フードの奥に隠れてその顔は分からぬが、くっくと男は満足そうに低く笑い、その身を震わせる。
 この戦場において男の姿は異質であった。
 輿に座したまま立とうともせず、ローブで小柄な身体をすっぽりと覆った容貌。
 男は自らを「蟲」と名乗っていた。
 それ以外に男の素性を知る者は居ない。
 ただ分かっているのは、蟲が類稀なる用兵家であるという事。
 まるで魔術とでもあるかの如くに、敵の行動を制して手足を奪い取るかの様に追い込んで駆逐する。
 そして、時として味方ですら寒気を覚える程の、サラセン人への殺意。
 蟲がその知略を十字の旗に供する理由はただ一つ。
 それは、全てのサラセン人へを駆逐する望みの為であった。

 街攻めは二十日以上に渡り続いていた。
 目的の聖地は近くとも敵の抵抗は益々激しくなり、投石器の石が尽きれば代わりに討ち取った敵の頭や手足を投げ込むといった、血生臭い戦が続く。
 互いに血を流し続ける消耗戦に、騎士は蟲に対して知略を求めたが。
「…兵は飢えさせておけ、敵はもうじき死ぬ…」
 ローブの奥の低い声は、そう答えるだけであった。
 ところが更に三日も過ぎた頃、急に敵の抵抗が弱くなった。
 これはどうしたものかと首を捻る騎士達に、蟲のじゃがれ声が答える。
「…攻め時だ、但し街の水は飲まぬ事だ…」
 蟲の言葉に騎士達は息を飲んだ。
 何と蟲はこの戦いの最中、間者を用いて街の井戸という井戸に屍を投げ込んだというのだ。
 屍に腐れた水は飲むに及ばず、水を失った兵は既に死兵である。
 戦いは実に呆気なかった。
 蟲の言葉通り、水に乾いた兵には既に戦うだけの力は無く。
 以前の抵抗が嘘であったかの様に城門は打ち破られ、血に餓えた十字の旗が街に雪崩れ込む。
 やがて街の中では、蟲の望んだ殺戮が始まった。
 異教徒を殺せと声を上げて、十字を掲げた兵士等が剣を振るう。
 男はもとより、老人や女子供に至るまでがなす統べもなく切り伏せられ、街の通りには瞬く間に屍の山が築き上げられた。
 信仰の狂気が生んだ殺戮は、やがて略奪へと移る。
 民家、商家、寺院までにも踏み入り、命を奪い財を奪う。
 そして、不幸にも屋内に隠れていた女達は、なす術なく全てを蹂躙される。

 商家の妻は、瀕死の夫の目の前で男達に陵辱された。
 女のふくよかな乳房に爪を立て、後ろから力付くに犯す兵士。
 夫の名を叫ぶ妻の胎内を蹂躙し、瀕死の夫にその様を見せ付ける。
「薄汚いサラセン人め、俺様の精で清めてやる」
 兵士の言葉に取り乱して叫ぶ妻の口を、また別の兵士がそそり起つ肉槍で塞ぐ。
 かくして妻は、夫の命尽きる前で胎内を汚され続け、遂に気が触れるとその美しい胸に剣を突きたてられた。

 年若い踊り子の娘は、細い身体を捕らえられ、泣き叫びながら純血を散らされた。
 あどけなさを残す少女を着飾っていた衣装はひどく乱れて、張りのある小振りな乳房が露になっている。
「いい格好だぜ、踊って見せろよ」
 未だ女に成りきれていない薄毛の秘裂を乱暴に突き上げて笑う兵士。
 身を裂く苦痛から逃れようと細い腰を浮かせる少女に、更に突き上げ小振りな乳房や尻が振られる様を囃し立てる。
 自らを串刺しにした肉槍の上で、散々に恥辱のダンスを踊らされた踊り子は、生まれて初めての精を受けながら細い首を縊られた。

 通りでは陵辱された母親の屍に泣いて縋りつく幼い少女までもが、力付くに引き剥がされ冷たい土に組み伏せられた。
「ママと同じにしてやるよ」
 とても女とは言えぬ幼い少女の服を剥ぎ、閉じたままの縦割れに肉槍を突きつける兵士。
 何をされるのかも分からないまま、ただ怯える少女の幼裂を兵士は一気に貫いた。
 がくんと幼い身体を弓なりに反らして、目を見開いたまま小さな口をぱくぱくとさせる少女。
 兵士の肉槍は未発達な胎を突き上げ、獣欲のままに幼い身体を蹂躙する。
 未成熟な少女が陵辱に耐えられる筈もなく、初潮すら迎えていない子宮に子種を受けながら、幼い命が力尽きた。

 殺戮の阿鼻叫喚の中、輿に揺られながらローブの男が街の通りを進んでいた。
 常人であれば目を覆い耳を塞ぎたくなる程の惨状に、蟲は肩を震わせて笑っている。
「いやあぁぁっ!!はなして!はなしてぇっ!」
 耳を劈くような悲鳴を見やれば、老若男女の屍が折り重なる通りの端で、年若い少女が兵士に組み伏せられていた。
 子供ではないものの女と呼ぶには若すぎる少女が、悲鳴を上げながら細い手足をばたつかせている。
 豊かな家の娘であろうか、刺繍も鮮やかな服に身を包んでいるが、兵士はその服に手を掛け力付くに引き裂いた。
「きゃあぁぁっ!!」
 いかにも少女らしい膨らみ掛けの乳房が露になった。
 少女は更に高い悲鳴を上げて暴れるが、それに合わせて揺れる乳房は扇情的ですらある。
 それを見ていた蟲は、輿を担いでいた男達に何事か伝え、男は少女を組み伏せている兵士の下に走る。
 男の言葉に声を荒げていた兵士であったが、ローブに身を包んだ蟲の姿を見ると、血相を変えて少女を手放した。
 ようやく兵士の手から逃れたと思うのも束の間に、今度は蟲に付き従っていた男達が少女の細い手首に縄を掛ける。
 悲鳴を上げて暴れる少女を相手に、男達は慣れた様子でその足首にも縄を掛けて、少女の身体を大の字に縛り付けてしまった。
 年端も行かぬ少女のあられもない姿、子供から女へと変わりつつある身体を男達に晒している。
 未だ固さの残る乳房は垂れる事もなくつんと上を向いたまま、閉じる事叶わぬ脚の間には、僅かに産毛らしいものが生えたばかりの縦割れ。
「いや…見ないで、見ないでぇっ!!」
 年頃の少女にとっては耐え難い格好に、少女は涙ながらに首を振るが、か細い手足は縛られたままでぎしぎしと縄が軋むだけ。
 そんな少女のもとにずりずりと這いずる様に進む者か居た。
 ローブを纏った蟲である、十字に縛られた少女に圧し掛かる蟲の小柄な身体。
「きゃああああぁぁぁぁっ!!」
 そのローブがはらりと落ちた瞬間、少女が今までにない程の悲鳴を上げた。
 その顔は半分ほどが火傷に歪み、憎しみだけを湛えた瞳が爛々として少女を見据えていた。
 人の身にこれほどの憎しみを表せるものかという程の貌、そして最も異様であったのは蟲の姿。
 蟲の体躯が小柄であったのではない、蟲には欠けていたのだ、本来ならばその身体にある筈の四肢が。
 おぞましい蟲の姿に半狂乱で悲鳴を上げる少女。
 しかし、蟲は爛々とした瞳で、少女を呪う様な言葉を浴びせる。
「何を恐れる…貴様らがなした事であろう……貴様らサラセン人が…!」
 悪鬼の如くの蟲に、少女は恐怖に慄き声も上げられぬまま、かちかちと歯が鳴っている。
「…俺は蟲だ…サラセン人は、この蟲に蹂躙されて…死んで行け…」
 蟲は四肢の無い身で器用に少女の身体に圧し掛かると、貝の様に閉じた無垢な縦割れをこじ開けて、己の肉槍を突きたてた。
「あぎぃっ!!」
 身体を串刺しにされたかの様な痛みに、少女の身体がびくりと跳ねる。
 未だ女としての器が整っていない秘洞は固く男を拒むが、蟲の肉槍は未熟な器を引き裂いて、少女の身体を蹂躙する。
「痛い…痛いよ、お願い…ゆるして…」
 苦痛に強張っても動かせぬ身体が、ぎしぎしと悲鳴を上げる。
 細い足首には痛々しく縄が食い込み、肉槍が胎内を蹂躙して未熟な子宮までをも突き上げる度に、弓なりに反った胸で小振りな乳房が跳ねる。
「くく…いいざまだ…いいざまだなあ、サラセンの小娘が…」
 身動き一つ取れぬ幼げな少女を、おぞましい程に歪な蟲が犯している。
 それはまるで、巣に囚われた蝶を醜い毒虫が貪り喰っているかの様であった。
 蟲はその怨嗟を叩きつけるかの如く少女の身体を蹂躙すると、未熟な胎奥まで肉槍を突き入れ、その歪な身体に満たした毒を注ぎ込むかの様にどろりとした子種を吐き出した。
「う……あ…ああ……」
 胎の中に広がって行く熱い毒に、少女の口から絶望の声が漏れる。
 未だ恋物語に憧れを抱く歳の少女のとっては、気も狂わんばかりの出来事。
 しかし、大の字に横たわる少女の秘裂からあふれ出す白濁の毒液は、これが紛れもない現実である事を知らしめる。
「…なんで…わた…し…なに……してな…のに…」
 うわ言の様に呟く少女、一方再びローブを纏った蟲は、またも男達に何事かを言いつける。
 少女の両脚を捕らえていた縄が、其々馬の蔵に結び付けられた。
 それを見た少女の瞳が大きく見開かれた。
「い…いや!おねがい、許して!何でもします、何でもするから!!」
 半狂乱に声を上げる少女、死の恐怖に青ざめた顔で「誰か助けて」と叫び続ける。
「…浅ましい…浅ましいな、サラセン人は…」
 そう言って蟲が頷いた瞬間、馬の尻に鞭が打ち付けられた。
「いやあああああぁぁぁぁっっ!!」
 ばきりという音と共に少女であったモノが、宙を舞い馬に引きずられて行く。
 気が付けば、街の中はサラセン人の屍で溢れていた。
「くくく…もっと…もっとだ……今度は俺が全てを奪う番だ…」
 むせ返る様な死臭の中、しゃがれた笑い声が呪いの様に響いていた。